2010年9月2日木曜日

東工大、今日の一枚(47)

すずかけ台キャンパス、G地区にある石彫「伝承と創造」。これって何だか知っていますか?


これは、昭和63年、定年退官した故・岸 源也名誉教授が大学に寄附したものです。では、一体何を表しているのでしょう? 


一番下のブロックは、一つの学説、あるいは学問体系の象徴だということです。それは、完全なものではない。だから傾斜しているんだそうです。


次のブロックは、第二世代の学説・弟子を表します。前世代の学説を受け継ぎ、同時に、師弟のしがらみもあるということが、この石の組み合わせで表現されているとのこと。そして、その学説も完全ではないから、傾斜しているし、荒削りである。また、その学説はさらに広がりを持っており、前世代とは違う。それが水平方向の回転で表されています。


それは、その次のブロックでも同じです。過去からの知識を継承していき、真理の高みへと近づいていく。ただ、一番上のブロックに行ってもまだ完全ではなく発展の余地がある。それが微妙な傾斜により表現されています。


そして、ブロックごとに18度回転しており、一番上のブロックは、土台のブロックから90度回転しています。これは、始祖の学説から全く違う学説になってしまっていることを表します。この石彫は、そういう学問の発展を象徴しているのです。


ちなみに、この石彫は、ボルト等が使われておらず、石の組み合わせによるバランスのみで建っています。

【参考】
本稿は、通信学会誌に掲載された寄稿「科学技術の伝承と創造」を参考にさせていただきました。