2010年8月6日金曜日

東工大、今日の一枚(45)

大岡山キャンパス、西1号館(留学生センター)正面のライトです。


大岡山に現存する建物で、最も古いのはこの西1号館だったって知ってましたか? 本館じゃないんです。


関東大震災で罹災した東工大は、大正13年に蔵前から大岡山の地に移転してきたわけですが、当初はバラック小屋のような教室で授業していました。


そして、大学昇格を果たして後、昭和の初めに復興建築が本格的にスタートし、昭和6年9月に最初に完成したのがこの建物です。当時は、「分析化学教室」といいました。


基本的には、当初の建築計画では全学を本館として一つにまとめる計画だったようですが、分析化学については有毒ガスを発生するということで、本館とは別に建設されたということです。


設計は、本館と同じ復興部工務課長の橘節男氏(東工大附属工学専門部教授)。本館の一部として構想されたというだけあり、全体のトーンは本館によく似ています。そこで、「本館のミニチュア」などと呼ばれ、本館に比べるとなかなか注目されませんが、よく見てみるとこの建物もかなり味があります。


ディテールにも非常に拘っていますし、アーチのモチーフの多用や心憎い装飾など、古典様式とアール・デコ様式の中間のような、独特の雰囲気があります。特にこのライト、一見古典的ですが、よく見ると中には曲線をモチーフにしたアール・デコ調の装飾が…。この建物全体を象徴するようなライトだと思いませんか?