2010年3月8日月曜日

東工大、今日の一枚(12)

大岡山キャンパスの図書館と事務局一号館の間にある手島精一先生像。


建立は大正10年5月26日の創立記念日。手島先生の一周忌を機に、当時の阪田貞一校長が発起し、同窓生の寄附により鋳造されました。89年も前のことです。


原型は東京美術学校(当時)の沼田一雅。沼田氏はロダンに師事したこともあり、陶器での彫刻(陶彫)の我が国での先駆となった方です。(コンペで決まったらしいです)


そして、鋳造は同じく東京美術学校の津田信夫。津田氏は、日本橋上にある麒麟の装飾を製作された方です。


この像はその立地を幾度も変転しており、現在の居場所は少なくとも5箇所目になります。ここへ来たのは昭和48年10月20日のこと。


さて、参考のため、銘をメモしておきます。

東京高等工業学校長手島先生銅像
先生名手島精一菊間藩士明治初遊学欧美研鑽多年皈来首唱富国之基在於工業明治二十三年任本校校長経営拮据念有七年不求名利以養人材興工業為楽功績昭著世推為斯界泰斗学徒之視先生如其父母今茲故旧門生胥謀鋳模懿範建之校庭略存典型以伝不朽
大正十年辛酉五月


【銘の大意】
先生は、手島精一という名前で菊間藩士だった。明治の始めに西欧に留学し、多年の研鑽を積んで帰朝すると、国の発展のために工業が重要であることを主張した。明治23年に本校の校長になり、7年間多忙に経営した。名誉を求めず、産業を興す人材の養成に努め、著しい功績を残して世を去った。学徒たちは先生を父母のように慕い、その懿徳を模するためかつての門下生たちが共に協力してこれを建立した。